2011年1月14日

ヨシ子ばあちゃん

奥能登は松波に行ってきました。
昔ながらの米あめを作り続けている横井商店のヨシ子ばあちゃん。(御歳91才)
米あめの作り方を見せて頂きました。

松波飴の詳しい説明はこちら

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飴を炊く竃のへり。
使い続けられている三和土の表情がとても奇麗でした。

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原料は米と麦だけというシンプルさ。
ぐつぐつと煮える飴も、おばあちゃんの手もとても奇麗。

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お話を聞きながら、米あめを作る際にできるもろみにあめを絡めたもの(昔のおばあちゃん達のおやつだったそうです。)を頂きました。
米あめのほのかな甘みがとても美味しかったです。

この米あめ、僕はのどが痛くなるとルイボスティーに溶いて飲むのが癖になっています。
是非なくならないでほしい味のひとつ。




2011年1月 9日

SergeでAVIA

年末に突然思い立って髪を切りに行きました。
中能登町のSerge(セルジュ)さんです。
床屋さんに行くようになったのはここ2、3年のこと、それまではずっと自分でバリカンで坊主にしていました。坊主はちょっとのびかけた時が一番情けないので2、3週間にいっぺんは刈っていたのですが、能登に住み着いてから何となく床屋さんに行ってみたら、あまり切らなくても気にならない切り方というのがあるらしく、餅は餅屋だなあと納得しつつ数ヶ月に一度切ってもらいに行っています。

このSergeさん、行くとなぜかいろいろとお土産をくれる。
町の自慢の豆腐、知り合いの猟師が射ったというキジ肉、鹿肉(結構料理するのに苦戦)、ノンホモ牛乳・・
毎回なにかくれてりゃ商売にならんでしょと思うのですが、先日は極めつけでした。

なぜかAVIAのバッシュ。

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AVIA、懐かしい人には懐かしいバッシュですよね。

シャンプーをする場所を区切っている棚に何個かバッシュが置いてあるのは知っていたのですが。
よくよく見るとなぜかAVIA。
なんでここに?と聞いてみるとSergeさんは実はスニーカーのコレクターだったのでした。
AVIAといえば昔玄人好みのドレクスラーやストックトンが履いていて密かなあこがれのバッシュでした。と言っても日本ではほとんど見ることもなく通販カタログ等で見るだけのものでしたが・・ ほかにもカールマローンが履いてたL.A.ギアやポンプ等の話もでてきてシャンプーからやたらSergeさんのテンションが上がってしまったのでした。
ちなみに私も小学校から大学まで、ほとんどバスケしかしてなくて、イタリアでもバスケチームに入っていたのです(能登に来てからぱったりとやめてしまったんですけど)。高校生くらいの時はドレクスラーのダンクが一番好きだった・・

そんな話で盛り上がった挙げ句、ひとつあげるとなったのでした。
もう一つ予備があるから、というのにも驚いたのですが、バッシュを見ながら酒が飲めるというのにも驚き。ホンモノのコレクターです。
でもこれ髪のカット代より高いんじゃないでしょうか・・

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こちらはいつももらってばかりで申し訳ないので以前作った額縁。
Sergeさんのおじいさん?が使用していたという思い出のはさみ。
もう使えないけどいつも見える場所に置いておきたいという希望だったので、簡単ですが額縁にいれて飾れるようにしてみました。

こんな物々交換的なやりとり、田舎ならではとも思い楽しませてもらっています。 バスケ好きな方Sergeさんに行ってみてはいかがでしょうか(他にもバッシュの予備があるかどうかは分かりませんが・・)。




2011年1月 3日

謹賀新年

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明けましておめでとうございます。

今年はなんと2011年・・
能登島での暮らしは早いもので5年目を迎えます。
他所(よそ)者が何の気無しに能登デザイン室を標榜して始めたデザイン活動ですが、
徐々に地元の方との繋がりも増え、協力させて頂ける事柄も増えつつあると実感しているこの頃です。

今年も背伸びせずに、島の暮らしを楽しみながら、
その中から発見できる魅力に目を向けていきたいと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

※写真は毎年恒例年末に作る門松




2010年12月24日

餅つき大会@えのめ


餅つき大会無事終了しました〜。
当日は大雪にもかかわらず、遠方からご参加頂いた方々お疲れさまでした。

当日の様子はこちらのブログで詳しくご覧頂けます。

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12月26日、旧えの目保育園で能登カフェ時代から恒例の餅つきをします!

詳細は こちら!

「準備から、もちつき、食事、後片付けまで一緒に出来る方」
どなたでもご参加お待ちしております。




2010年12月23日

エフスタイル

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この年の瀬に来て今年最も嬉しかったこと。
新潟市内にある、デザイン事務所兼ショップのエフスタイルに行けたこと。
と言っても僕はかなり忘れっぽい性質なのでここ一ヶ月くらいのことしか記憶にない。最近では今年の猛暑を全く覚えていないことには妻に呆れられた・・(あ、一番は子どもが生まれたことですね。)
兎も角、エフスタイルでは静かな衝撃を受けました。

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エフスタイルとは新潟出身の女性2人、五十嵐恵美さんと星野若菜さんが地元の産業を中心にデザインの提案から実際の販売までをも一貫して行うデザイン事務所だそうです。そのアンテナショップ兼ギャラリーが新潟の市内にありました。

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今まで製品化した商品のすべてが置かれているというショップを実際に見、お二人が最近出版された本「エフスタイルの仕事」という本に書かれていることを読んで非常に感銘を受けました。

以下「エフスタイルの仕事」序文を引用します。

はじめに

私達は土地に根付いた産業の中で、生活に関わるあらゆるものをデザインしています。
表立った技術や素材だけでなく、継承している作り手自身の向き合い方に魅力を感じ、
生産的なモノ作りの現場から、生活者へ商品を届けるまでの行程をすべて2人で行っています。

モノが生まれる現場に触れると、土地の空気や作業場の風景、日々に交わす会話の中から見えてくるものがあり、そのものの原点を深く知ることにつながっていくように思います。
私たちはその一連の流れに携わることで、伝達者としてのリアリティーを持ち続けたいと思っています。

根底に確かな関係性を築いていくことは、関わる人達の想いが自然と込められ、
モノの流れだけではない、人の流れを生み出します。
身近な産業が消えつつある今こそ、人を近くに感じるモノ作りの必要性を、
新潟で活動している現場で感じています。

エフスタイル 五十嵐恵美 星野若菜

引用以上

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モノ作りの現場から生活者へ商品を届けるまでの行程をすべて2人で行うこと、
一言で言うととても簡単ですが、実際にすることは恐ろしく大変なことだと思います・・

また二人が、従来のデザイナーとしての、ある地点に到達することに重きを置くのではなく、人やモノとの流動的な関係性の中にリアリティを感じ、どの"あいだ"であろうとするかということについては問わない潔さと謙虚さには驚きすら感じます。

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お話しした際に彼女達は決して特別なことをしている訳ではなく、どんなローカルででも同じような流れが起ってくれたら嬉しいというようなニュアンスの話もしていました。

それは実際にその通りなのだと思います。
よいモノのデザイン以上に作り手から生活者へと繋がる糸を丁寧に紡いでいくこと。
そんな小さいけれども確実な流れそのものをつくることが、今地方のモノ作りには求められているのだと思います。

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僕も彼女達のような仕事のスタンスを持ちたいと思いました。

エフスタイルHP


p.s.そう言えばこの間会った梅原真さんにも衝撃を受けたばかりだった・・



エフスタイルの仕事 [単行本]
五十嵐 恵美 (著)




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