2011年1月21日

山中

漆器の産地山中は大島東太郎商店の商品ご飯木椀、そのシリーズに加える汁碗とぐい呑みを制作するために山中に行ってきました。
木取りから、木地の制作、漆塗り、螺鈿等の加飾まで、すべてが分業となっているのはそのあまりの行程の多さ故です。
それぞれの行程に専門の職人さんがいて、それぞれの高い技術の積み重ねによって一つの道具が完成するという事実を、頭では分かっていたのですが、実際に目の当たりにしてみると、こんな生産システムを完成させてきた日本の漆器の産地のすごさを改めて感じずにはおれませんでした。

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木取りの荒取りを行う職人さん。
輪切りになった丸太から決まったサイズのお椀をどの位置で何個とることができるか、その最適な場所を瞬時に判断して位置決めをしていきます。

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轆轤(ろくろ)を使ってお椀の形状を挽く職人さん、その形状や大きさによっても得意とするところが様々、ぐい呑みは今回小さい物を挽くのが得意な職人さんに作って頂きました。
細かい部分の形状のニュアンスは図面だけの指示では伝わりません。
職人さんの横からちょっかいを出して修正を繰り返します。

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微妙な修正を繰り返した際にできた削り節のようなかす。
今回完成したモデルを元に量産分を何百個と同じ形に削って頂きます。
機械の型で一瞬に出来上がるプラスチックの製品とは訳が違います
この後塗装の行程に行くのですが今回はこれまで・・
完成品の発表をお楽しみに。

案内して頂いた大島東太郎商店の太郎さん、どうもありがとうございました。
(太郎さんの写真を撮るのを忘れました・・次回是非)



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