2014年2月22日

革工房の天窓

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革工房の真上に天窓がつきました。
天井から降ってくる光はとても明るく、劇的な印象を与えます。

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天窓がついた屋根はひときわ高く、天井はアーチ上に張ることでその下にすっぽりと包まれた空間に上から光が落ちてくることになります。
その下には革職人にとって大事な作業をするテーブルがひとつ置かれる予定です。

革工房に大きな革が届き、まず最初にするのは大きな一枚の革から様々な用途を考えて革を切り分けていく大事な作業です。
板前さんのまな板のような、自然の命を頂く、言うなれば神聖な場所。
そんなイメージを持ってこの空間を考えました。

イメージした空間が徐々に出現してくるのを見るのは、
楽しみでもあり、怖くもあります。





2014年1月 9日

建前、上棟

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本格的な雪が降る前にと、建前を前倒しで行ないました。
大工小屋で刻まれて出番を待っていた材料が次々と現場に運び込まれます。

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みぞれまじりの小雨が降る中の作業、それでも北陸の大工さん達は慣れたもの、
カッパを着て着々と仕事をこなしていきます。

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木組みで固定する梁は、地面で横に倒した柱になるべく先に組んでしまいます。
その組んだフレームをクレーンで持ち上げて建てていきます。
「アテイエ」で勘を取り戻した大工さん達の動きは淀みありませんでした。


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そしてこちらはいよいよ工房の真ん中にかかるメインの梁、
幅5寸はある能登ヒバの太鼓梁の下端は名栗仕上げが施されています。

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この梁はクレーンで吊って足場の上で組上げます。

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クレーンの運転手と大工さんの呼吸も素晴らしいです。

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5寸の柱が細く感じる立派な梁の完成です。

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施主さんが現場に張ってくれたテントで暫し休憩。
ストーブの暖かさが身にしみました。

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束の間の晴れ間にも太陽の暖かさとありがたさを感じる北陸の冬。

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お昼ご飯。
近くの施主さんの家に移動して、大工さん、現場監督、皆で食事を頂きました。

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そして無事上棟!
一気に建物の構造が出来上がり、構想が現実になった瞬間です。





2013年12月31日

手形

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12月、北陸のいつもの曇天が続く中、無事基礎コンクリートの打設を終えました。

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基礎ができあがると実際の建物の広さがぐっとリアルに感じられます。
それでも壁がなく周囲の自然との対比で通常であれば狭く感じられるのが常なのですが、、
今回はそうでもありませんでした。

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今回は施主さんの希望により打設後、コンクリートが柔らかいうちにご夫婦の手形を残すことにしました。
黄色いビーズが輝いています。
手でモノを作り出す職人のお二人にとって、この手形の上でこれから先、日々の仕事を行なっていくことは特別な意味をもってくるように思えました。それにふさわしい場所になるよう、建築も丁寧に進めていきたいと思います。





2013年10月23日

地鎮祭

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革職人さんの工房兼shopの建設工事が無事できあがることを祈念して地鎮祭が執り行われました。
神主さんのお話によると田鶴浜は昔からものづくりに携わる人々が多く、神様もそれに関連する神様が昔から祀られているそうです。まさに職人さんの工房にふさわしい場所。
敷地は田んぼの向こうに七尾湾と能登島を望む、とても空が広い気持ちのいい場所です。
設計にあたり既に何度も通った土地ではありましたが、改めてその土地の神様にご挨拶。
穏やかな風が吹いているのを感じて、改めてその土地の良さを感じ、工事の無事をお願いしました。

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鎮物(しづめもの)と呼ばれる、金属の板で作られた人形(ひちがた)・刀・楯・矛・鏡など、これらは建物の下に埋納され土地の神さまを鎮めるためのものだそうです。
大黒柱の下に鎮めて、建物が丈夫に長持ちするようお願いしたいと思います。



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